Antico Cibattino(アンティコ チャバッティーノ)とはイタリア語で古い靴職人、靴修理人という意味です。
〝カジュアルオーダーメイド靴〟〝靴職人の靴修理店〟をコンセプトに靴製造から修理まで一貫して業務を行う靴の専門店です。
まさにCiabattinoです。
スタッフは、併設の靴学校・靴教室「靴アサオカ工房」で学んだ靴のスペシャリスト達です。
靴の構造を熟知した職人達が、ただ靴を作る、修理するのではなく、お客さまが快適に履ける事を一番に考えて修理、製造していきます。
[SHOP INTERVIEW]
ちょっと背伸びしてオーダーメイド、
もっと軽快に「那古野シューズ」で。
『Antico Ciabattino』『靴アサオカ工房』代表 浅岡洋
円頓寺商店街に“那古野ハモニカ荘”という、なんとなく懐かしく楽しげな名前のスポットが誕生したのは、2017年。商店街から細い小路に入ったところに、格子戸の引き戸もシックな靴屋さんがオープンした。
かつて昭和の時代まで、この界隈にはいくつか履物屋さんが軒を連ね、新入学だ、運動会だ、成人式だ、就職だと、節目ごとに靴を新調しに来たものだ。この『Antico Ciabattino』は、正しくはカジュアルオーダーメイド靴の専門店で、靴職人が靴づくりから調整、修理までしてくれる「靴の仕立て屋」さんといったところ。
「もともとは2010年に靴教室・靴学校として『靴アサオカ工房』を創業し、中区で営業していたのですが、2019年12月に移転してこちらの工房と統合しました。それまでも靴磨きなどのワークショップは開いていたのですが、本格的な革靴を自分の手で作る靴作り教室も開講することになりました」。
代表の浅岡さんは、幼い頃から足や歩行に悩みがあり、既製靴に不具合を感じていたことから、足に合った靴の大切さや快適さを伝えたいと、靴職人を志したという。共に働く店長の森原ももみさんも、イタリア・フィレンツェの靴工房留学後、『靴アサオカ工房』で学んだ靴のスペシャリストだ。(写真右:浅岡さん 左:森原店長 円頓寺のまあるい円ポーズをしていただきました!)
「街の雰囲気が気に入って出店したので、こちらでは落ち着いて仕事ができますね。ワークショップや体験教室は、もともと少人数制で、1〜2名様やご家族で参加される方もいます。靴修理は主に近所の方や会社員、オーダーメイドのお客さんは40〜50代の男性が中心です。
オーダー靴というと価格的にハードルが高いイメージを持たれがちですが、うちは少し抑えて提供していますので、親御さんからの成人式のお祝いや、社会人としてキャリアを重ねた30代の方などにもぜひご利用いただけたらと思います」。
円頓寺商店街の一員となったことで、この街らしい商品開発の機会も生まれた。
ひとつは、円頓寺商店街で1893(明治26)年創業の老舗『はきものの野田仙』とのコラボレーション。花緒は野田仙にてお好みでセレクトし、革・中底・ソールもカスタマイズできる“靴職人が作る革の雪駄と草履”として企画。
もうひとつは最新作の<那古野シューズ>だ。コンセプトは、“大人向けの・高級感があり・履きやすい”靴職人が作るレザースリッポン。
「国産オイルレザーを使用し、サイドステッチとステッチダウンのミックス製法で職人がハンドメイドで仕上げています。“なごや”の名称のルーツとも言われる那古野発のご当地シューズとして、街の活性化に少しでも貢献できればと思い、うちの技術をフルに生かして作ってみました。履くほどになじむやわらかな履き心地で、革やサイドゴムなどをお好きなカラーで組み合わせてオーダーできます」。
手にしてみると、驚くほどかろやか。しっとりと手になじむ素材感も上質なオイルレザーならでは。オーダーメイドの靴で街とつながることができるなんて、なんと素敵なアイデアだろう!これぞまさしく「まち歩き」のためのマイシューズづくり。お気に入りの一足で、円ブラを楽しんでみてはいかが。