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【SHOP INTERVIEW】

商店街との「KNOT=ご縁結び」で

体を動かし交流できる開放的空間に。

『KNOT』オーナー 須澤篤さん・智子さん

 

 

オープンに開け放たれた向こう側。梁の入り組んだ天井高くへと反り返る壁に、カラフルな凸起がいっぱい!学校帰りの子供たちも、お散歩中のおばあちゃんも、なになに?どれどれと通りから覗き込む。スパイダーマンか、はたまた忍者か!?ひょい、ひょいと軽快に縦横無尽に登っていくクライマーたち。

「ボルダリング」は、東京2020オリンピックで初めて正式種目に加わったスポーツクライミングとして注目され、専用ジムも増えて年々幅広い層に親しまれるようになってきた。この円頓寺商店街にも、2019年3月に初のスポーツ施設としてボルダリングハウス『KNOT』がオープンした。

 

「性別年齢ハンディキャップにかかわらず、誰でも楽しめる生涯スポーツで、道具も要らずひとりで楽しめる自由度の高さが魅力です。僕たちも家族で楽しんできて、もっと身近に親しんでもらえる場を作りたいと思ったのが、『KNOT』を始めたきっかけです。娘が通っていた幼稚園が円頓寺商店街近くだったことでなじみもあったし、自分たちもボルダリングを通して街を盛り上げられたらと、空き家プロジェクトに相談したんです」と篤さん。

 

 

ご縁がつながったのが、名古屋市登録地域建造物資産になっていた築約50年の木造家屋。元は電気店だった旧サカエ堂をリノベーションし、ボルダリングジム『KNOT』とゲストハウス『喫茶、食堂、民宿。なごのや』、コミュニティラウンジを併設した複合施設『那古野ハウス』として生まれ変わった。

 

「オリンピック種目となり注目されているといっても、ボルダリング施設のほとんどは倉庫のような屋内で、実際に目に触れる機会って少ないんです。その点商店街は人通りがあるので、通りすがりに見てもらえるおもしろさはありますね。商店街の中にある施設は、全国的にも珍しいと思います。

スポーツってやるだけじゃなく観る楽しみもありますから、オープンにしておじいちゃおばあちゃんたちに“すごいすごい!”と手を叩いて喜んでもらえると、それも楽しいじゃないですか。こういうスポーツがあることを知ってもらい、“孫にもやらせてみたい”と思ってくれたら嬉しいですし」。

 

 

現在の会員のほとんどが、会社勤めの30-40代。会社帰りに体を動かし、汗を流した後、この界隈で一杯軽く飲んだり食事をしたり。ボルダリングに通い始めてこの界隈に興味を持ち、「おすすめのお店はありますか?」と尋ねられることも増えたという。

 

「このあたりのお店に来たのがきっかけで、ここを知って入会してくださる方もいます。うちでも商店街のイベントとリンクしたコースや課題を企画するなど、どっちがきっかけでもいいんですよね。地域に根ざしてボルダリングも広めたいし、商店街のことを知ってより親しんでもらえるいろいろな工夫をしています」。

 

3周年を迎えた3月には、ウォールのホールドセッティングも一新。今後は子供と一緒に家族で体を動かして楽しめる新たなスポットも計画中だという。

「円頓寺商店街は、名古屋駅の喧騒から離れ、落ち着いた雰囲気が魅力。ビギナーも上級者も1日遊べる居心地の好さが『KNOT』のコンセプトですので、のんびりと自分の時間を過ごしたい方は、ぜひお立ち寄りください!」

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