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[SHOP INTERVIEW]

市場との長〜いおつきあいが物語る

旬の地魚と気さくな人情の美し味。

『よしの寿司』店主 渡辺久司さん

東に名古屋弁おみくじで知られる赤い鳥居鮮やかな「金刀比羅神社(こんぴらじんじゃ)」、西隣りは円頓寺商店街の名の由来でもある長久山圓頓寺(えんどんじ)。『よしの寿司』と書かれた名古屋提灯、藍に白抜きの暖簾が目印の老舗お寿司屋さん。

“回らないお寿司”とくれば、ちょっと入るのにかまえるものだが、『よしの寿司』は入り口の立て看板に、ちらし寿司(煮物・椀付)1,000円のランチから、夜メニューもお酒や旬魚のおまかせコースなど、細かにお値段が書かれているのでひと安心だ。

ガラリと扉を開けると、「へい、いらっしゃい!」と大将の一声でお出迎え。1階は、4人席テーブルが2つにカウンター席のみなので、お一人さまやお二人でも気軽に入れてちょうどいい。ランチもボリュームがあってお値打ちと、近くの会社員や地元の人でいつも賑わっている。

戦後間もなくの1947年(昭和22年)に、同地に開業。店主の渡辺久司さんは三代目で、2021年2月に先代がご逝去されるまで、ずっと二人で板場に立ってきた。お通しや季節のお惣菜をこしらえ、切り盛りするのはお母さんの睦子さん。おつまみや椀物のタイミングなど、さっと機転を利かせてくれたりと、常連さんの人気者だ。

「うちは気楽においしいものを食べてもらえばいいの。転勤族のお客さんも多いねえ。移動してもまた戻ってきたり、たまに思い出して顔を出してくれるよ」。

円頓寺商店街は、名古屋の台所「柳橋中央市場」にほど近い。渡辺さんは長年毎朝仕入れに通い続けているという。

「主に地元愛知県産の魚をうちはよく使ってます。この地域は、三河湾と伊勢湾が両方あって、魚種も豊富だし新鮮でおいしい。日本海も近いしね。白身ひとつにしても、いつも4〜5種類は仕入れてるかな。天然の旬魚のおまかせにぎりなどもお値打ちに楽しんでもらってます」。

魚屋と寿司屋では、魚の見方、仕込み方が違う。同じ魚でも季節によって違いがあり、触ってさばいてみないと良し悪しがわからないものもあるという。長年市場に通っている渡辺さんは、なじみの魚屋さんともツーカーだ。

「基本的には、信頼できる人(店)から買う。その一言に尽きます。天候によっては、全然魚が揃わないことだってあるじゃない。そんな時でもちゃんと何かしらまわしして(用意して)くれるからね。今はネットで買ってるって店もあって、その方が安定しているのかもしれないけど。うちは代々そうやって市場と付き合ってきたし、こちらも魚屋に跡継ぎの若い子が入ると、失敗してもいいから息子さんにやらせてみて、って言うの。そうやって育てあっていくもんじゃないかな」。

カウンターのガラスネタケースには、その日の朝に仕入れた新鮮な魚介類がずらり。お好みで刺身や握りで頼んだり、お酒を楽しんでいる人には、ちょっとした焼き物や珍味も嬉しい。大将の鮮やかな包丁さばきを見ながら、調理のコツなんかを尋ねてみるのもいい。ニヤッと人懐っこい笑顔で、おいしいネタを教えてくれるはず。

アーケード下の円ブラを楽しんだら、ひょいと気楽に暖簾をくぐって、「かけつけ寿司」をお楽しみあれ。

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