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【SHOP INTERVIEW】

明治の世から令和モダンまで
粋に闊歩する下駄ライフを発信!
『はきものの野田仙』店主 高木麻里さん

 

 

歴史ある円頓寺商店街の店舗の中で、呉服店『きもの工藝 ヲジマヤ』と並び、明治創業の老舗ツートップのもうひとつが、明治26年(1893)創業の『はきものの野田仙』。名古屋に市制が施行され、名古屋市が誕生したのが明治22年というから、名実ともに今日まで歩み続けてきた「名古屋の老舗」だ。
そのイメージで足を運んでみると、意外にもモダンな店構えに驚く。店先のワゴンには、昔ながらのサンダルや気楽に履ける雪駄などが詰められ、一面オープンな間口から店内の商品棚を覗くこともできる。

 

麻里さんは、当代5代目。亡き父の先代・清治さんが店頭で下駄の花緒を挿げる仕事を見て育った。
「昔ながらの下駄づくりは分業で、それぞれ専門の職人が請け負ってきました。野田仙の下駄も、パーツごとに何人かの職人さんが手がけ、うちで花緒を挿げて仕上げるという手間暇かかるもの。そうした仕事を見て、代々受け継がれてきた伝統の職人の技と文化を、自分たち、そして次の世代にも知ってもらいたいと、新しい下駄のブランドとして<野田仙 久路里>を立ち上げたのが、父との仕事の始まりでした」。

 

 

グラフィックデザイナーでもある麻里さんは、職人の手によって昇華されてきた伝統の意匠と現代のファッション性とを掛け合わせ、さらに花緒と木地(台)をコーディネートして自分オリジナルの下駄を仕上げるというスタイルを提案。
下駄でも木地と花緒の選び方次第で、浴衣以外の和装や洋服ともしっくりとなじみ、おしゃれな女性の間で人気に。男性のお客様には、下駄だけでなく雪駄も人気が高い。
「女性ものは高さや形もいろいろですが、男性ものは基本的に桐右近や千両、歯下駄など。脱いだ時に魅せるなら鎌倉彫やシコロ、履き心地のいい竹皮や畳地も好まれます。特におすすめなのが、八つ割。木地に割り込みが入っていて、歩くたびに反って足になじむので、履き慣れていない方にもスニーカー感覚で快適に歩いてもらえますよ」。

 

 

渋さと大胆さ、鯔背で粋なコーディネートがお得意の麻里さんだけに、個性派でこだわりの強い男性からの支持も厚い。和装洋装男女を問わず、足元のおしゃれを自由に楽しみたい人向けに、同じ商店街でオーダーメイド靴を手がける『Antico Ciabattino』の発案で、<靴職人が作る革の雪駄と草履>が誕生した。
革・中底・ソールは数タイプの中からカスタマイズし、野田仙の花緒から好きなものをセレクトできるという初のコラボレーション企画。自分だけの好みの雪駄や草履に仕上げることができる。
「革でも意外と軽くて履きやすいんです。カッコよくキメたいなら、履き方を知ることも大切。靴はぴったりサイズで買うから、かかとを出すという履き方に抵抗のある方も多いけれど、本来下駄や草履は、少しかかとを出すぐらいが粋で良いの。履いてもらった時“ちょっと小さいですー”と言われても、“それでいいんだよ!”と返しています(笑)」

 

着物や合わせたい服の写真を見せてもらい、相談にのることもあるという麻里さんは、コーディネーターとしても頼れる存在。向かいにある『カブキカフェ ナゴヤ座』のメンバーやお客さんにも慕われている。
レトロとモダンが交差するアーケードの下、ぜひ粋なはきもので円ブラを楽しんで。

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