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【SHOP INTERVIEW】

アーケード商店街ならではの開放感!

「ヴェネチア風円頓寺酒場」の心粋。

『Cantina do Masso』オーナー 西浦邦顕さん

北イタリアに位置するヴェネト州、水の都ヴェネツィアには、 “バーカロ”と呼ばれる独特の酒場文化がある。レストランやバール、カフェともちょっと違う、日本で言うところの“立ち飲み”や“昼飲み”を楽しめるカウンタースタイルの居酒屋のこと。一口サイズの料理が何種類か並び、好きなものを選んで軽くつまみながらグラスを傾ける。

2016年に円頓寺商店街にオープンした『Cantina do Masso』は、このヴェネトのバーカロをテーマに、エントランスでは気軽に立ち飲みを楽しみ、奥のフロアではコース料理も楽しめるフレキシブルなスタイルのお店。

「ヴェネツィアには細かな路地に100近くのバーカロがあって、みなハシゴしながら飲み歩くんですが、そんな風にぶらりと気軽に寄れる立ち飲みの店をやりたかったんです。ワインはヴェネツィア産を中心に揃えています。ヴェネト州はワインの生産方法もバラエティに富んでいて、スパーリングからしっかりしたボディのものまで多様に楽しめるところが魅力です」。

オーナーであり、カウンターにも立つ西浦さんは、ホテル〜イタリアンレストランで長年サービス経験を重ね、前店ではイタリア全土のワインを取り扱っていただけに、ワインセレクトも細やか。リーズナブルに楽しめるグラスワインから、特別な日に乾杯したいおすすめの1本まで、予算に応じて相談に乗ってくれる。

「ヴェネツィアを旅したことのあるお客様には、特に喜んでいただけますね。まだまだヴェネトのワインになじみのない方も多いと思いますが、まずはグラスで気軽に楽しんでみてください。ちょこちょこつまめる料理、ムール貝のワイン蒸しやイカ墨たっぷりのソースが人気のパスタなど魚介料理、牛サーロインのステーキなどの肉料理と、アラカルトでもオーダーできますので、ワインと合わせて自由に楽しんでいただけたら」。

天井高く、吹き抜けには太い梁、なんとなくイタリアの古民家を思わせる重厚さで、立ち飲みとは言っても妙に落ち着く雰囲気。もともとは眼鏡店で、上階が居住空間だったという築100年を超える古民家の内装を生かし、リノベーションされたという。パタパタパタと扉を寄せれば、アーケードの灯りを眺めながらさらにオープンなスタイルで楽しめるところも、円頓寺ならでは。

「開店した当初は、思っていたよりまだまだ活性化はこれからといった印象でしたが、年々お店も増えて、イベントも根付いて賑わってきた感がありますね。飲食以外にも、日常的に買い物ができたり、いろいろな楽しみ方、遊び方のできる街になっていくと、より商店街らしいかなと思います。私自身、大阪出身で地元が商店街だったので、昔ながらの街が活性していくのは、楽しみでもあり嬉しくもあります」。

長引くコロナ禍、ランチタイムに自家製カレーや特製ラーメンメニューを開発するなど、フレキシブルに果敢にチャレンジ。なるほどそうした不屈の姿勢にも、西浦さんの生粋の商店街魂を感じずにはいられない。

円頓寺商店街に立ち寄ったら、ぜひともこのオープンエアーなバーカロで、小粋にちょい飲みを満喫してみて!

※自粛要請に伴い現在はお料理のメニューは縮小して営業しております。詳しくは当店ホームページをご覧くださいませ。

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