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[SHOP INTERVIEW]

酒・つまみ・大好物がそろえば、
商店街に生きた音楽がうねりだす。
『サキアテジョーグー』店主 石倉直人さん

 

 

オキナワンビールの提灯、立ち飲みスタンドの奥に続く店内から、三線の音色や笑い声が響く。レトロBAR?沖縄料理の店?店の屋号も、なんだかちょっと風変わりだ。
沖縄の自然と文化に魅せられ、宮古諸島、八重山諸島などご夫婦で長年旅と交流を重ねてきた石倉さん。「大好きな料理や泡盛、音楽を気軽に楽しめる店をつくりたい!」と、2010年8月に円頓寺商店街に店をオープン。店名は、「サキ(酒)」と「アテ(つまみ)」、そして沖縄の方言で“大好き”を意味する「ジョーグー」を組み合わせた。

 

「大好きな沖縄をモチーフにはしていますが、店の内装などには特に沖縄感を出したくなかったんですよね。自分の好きなことや趣味をとことん活かした店にしたかったので、メニューも沖縄の食材や料理をベースにしながら、自分なりに“やらかしちゃう”自由さで考案しては、お客様に楽しんでもらっています。わかりにくさがある分、おかげさまで(笑)個性的なお客様ばかり」とおおらかに笑う。

 

 

オープン当初は、平日の人通りも少なく、丸の内の官庁街やオフイス街から名駅への通勤路としてアーケードを通り抜けていくだけの人が多かったという。平日にランチをやってみたものの、いまひとつ。それが、ある時期から土日の人の流れが大きく変わっていった。

 

「まち歩きをする人がちらほら増え、新たな出店も相次いで、観光地的に注目されてきたのかなと感じましたね。特に商店街の仲間入りをしてからのこの10年は、60年以上続く円頓寺七夕まつりの他、秋のパリ祭など新たなイベントやコラボ企画が盛んになり、メディアにも頻繁に取り上げられるなど、まさに過渡期!その怒涛の渦中を体験できたのはとてもおもしろかった。この商店街に来てよかったと心から思いました」。

 

そんな石倉さんだが、最初の数年は商店街の一員という意識はあまりなかったと話す。それが今では何期も組合理事を務め、商店街全体の運営やさまざまな取り組みに尽力する立場に。
「少しずつ店に常連さんも増えてきて、いつしか空気のように自分が商店街に溶け込んでいけてるなと感じられるようになりました。そうなると、自店のことだけでなく商店街をどうしていこうという目線に否が応でもなっていくもので。商店街は、やっぱり人。何十年もこの場所で商売を続けてきた方のお話は、やっぱりすごく役に立ちますし、その仲間にしてもらえて今があることは、本当に貴重でありがたいことだと思っています。
“地域密着”と、言うのは簡単だけど、やっぱり浮ついたことをやっていてはダメ。一時的にイベント集客がかなえばOKというものではなく、ふだん使いで来てもらえる商店街をめざしていかなくては。伝統も大切に、大先輩のお店と新しいお店、飲食店と物販店等々、いろいろなバランスを考えながらね。商店街ってそうして支えあいながら、一緒に盛り上げていくもの。独りよがりなことはできないなと思いますもん。それも組合に入らなければわからなかったでしょうし、何より自分自身が変化したかな」。

 

 

自らも三線を奏で、音楽が大好きな石倉さん。沖縄で活動するミュージシャン「Yoshitoo!(frm:八重山モンキー)」さんのライブを商店街の『喫茶、食堂、民宿。なごのや』で企画したり、コロナ禍ではライブ配信にもチャレンジしている。
「あいちトリエンナーレ2019の会場になった時は、店のすぐ前で連日デイリーライブが繰り広げられ、本当に素晴らしい毎日でした。いまはテイクアウトも頑張っていますが、やっぱり店で料理やお酒を楽しんで、商店街で生の音楽を楽しんでもらえるという空気感をみんなでまた共有していきたいですね」。

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